手入れの大変な生垣を無くしたいけれど道路からの視線が気になるので何か良いフェンスをというご要望でした。こういったご要望は多くあります。庭いじりよりもゆっくり過ごす時間が欲しい、いずれ子供が住むことになったら生垣の手間やコストはどうする、生垣は虫が付くなどなど。
もともと生垣があった場所なので生垣のように経年変化はしませんが見た目に楽しみのあるデザインを選びました。高さが必要な場所はルーバーフェンスで、落下防止のような場所はアタッチドストレートをそれぞれご提案しました。
お庭が道路から離れていることと、お庭自体が高くなっているのでフェンスの高さは極力抑えて150cmほどです。それでも目隠しには十分で、椅子に座ると芝生と白いフェンスがとても気持ちいいです。椅子のすぐ横は風通しと出入りの利便のため空いています。それでも正面からの視線が防げていれば通行人もわざわざ横を見ないだろうとの施主様のご判断でした。
視線が気になるとついつい限界までフェンスの高さを高くしがちです。また端から端まで閉じたくなってしまいます。それは住む人を窮屈にすることがあります。かえってフェンスが悪目立ちして注目を集めるかもしれません。
家を覗こうとする人を完全にシャットアウトすることは難しいです。しかし、通行人であっても隣人であっても別も見たくないのについつい目がいってしまうという状況が多いのではないでしょうか。自然と目に入ってしまう角度や位置を考えフェンスをつければ十分かもしれません。お客様と目的や問題について十分にお打ち合わせができれば解決策は見つかると思っています。