世田谷区の閑静な住宅街のお宅でテラス上での目隠しフェンスのご要望がありました。こちらのテラスでは友人とバーベキューをするなどテラスに出ることが多く、その際に周りのお家や前面の道路からの視線を防ぎたいとのことです。
既存の立ち上がりには金属の手すりがついており、こちらを外すことは得策ではなかったので内側にバイナルフェンスの柱を立てることにしました。フェンスのタイプはコンボクローズドのカスタムで、ピケット(縦板)を上レールに貫通させたデザインです。コンボは幅の違うピケットが一緒になっているという意味で、同じ幅のピケットが並ぶよりも単調でなく、スタイリッシュな印象を受けます。
上に貫通させたピケットは細いカバーで留めているだけです。こうしたことで上部が少し軽くなり、囲いの印象が和らぎます。今回はピケットの並びを、幅の太い、細い、太い、細い、の繰り返しですが、太い、太い、細い、太い、太い、細い、など自由に決めることができます。これは事前に工場でレールに対してピケットのための穴を開ける加工をするため、ご注文前に決める必要があります。
コーナーの部分の植え込みには桜の木を植えたばかりとのことでしたので、この部分はフェンスの高さを下げ、桜の木が大きくなったときにフェンスが邪魔をしないようにしています。これが満開となり、夜に照明でライトアップされた時にはとても綺麗になるだろうと思います。
バイナルフェンスは全てオーダーメイドです。いくつか基本のデザインがありますが、高さはもちろん、隙間や形を変更していくことができます。ご自身で考えられたものを実現できるかと聞いていただいても良いですし、目的の機能やどんな印象を持たせたいかなどイメージを聞かせていただいてご提案することもできます。
この頃は、昔のような木製が減り、工場規格のフェンスが増えた結果、フェンスを選ぶという楽しみが失われてしまったように思います。バイナルフェンスは設置後はもちろん、選ぶところからお客様と楽しみを共有できると良いと思いっています。


