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歴史と拡がり

1950年代にアメリカで開発が始まりました。アメリカでは住宅を白いフェンスで囲うことがひとつの憧れになっています。それに加え、住宅を一回の買物と考えず、中古市場も見据えてメンテナンスも行われるため、木のフェンスをより長持ちさせる目的でこのバイナルが作られました。それだけにアメリカの樹脂建材の歴史は長く、フェンスだけでなく、サッシやポーチなど外で使われるもの、いわゆるエクステリアではその道の研究が進んでいます。また、環境への取組みも熱心で低公害のバイナルフェンスもそうした背景で受け入れられています。

さらに住宅地、いわゆる団地では街自体の価値を高め、中古市場を睨んだ管理が行われています。管理会社の力も強く、外構のつくりや建材に至るまで指定をしている住宅地も少なくありません。バイナルフェンスも米国内のいくつかの地域で指定を受けており、そうした住宅地では外構の全てがバイナルになっています。

歴史と拡がり

現在アメリカでは数十社以上のバイナルメーカーがあり、販売店の数はその百倍の数があります。それに比べ日本での普及は非常に低いと言わざるを得ません。バイナルを専門的に扱う会社は現在で5社ほど、メーカーはひとつもありません。その他は輸入住宅のセットとしてバイナルを輸入している会社がいくつかある程度です。例えば下の画像が日本グーグルで「フェンス」と検索した結果に表示される画像群で、もう一方は米国グーグルで「fence」と検索した結果です。これをみてもバイナルフェンスの普及に大きな差があるのがわかります。

  •  グーグル日本で「フェンス」と検索した画像群  

    グーグル日本で「フェンス」と検索した画像群

  •  グーグルUSAで「fence」と検索した画像群  

    グーグルUSAで「fence」と検索した画像群

出典:2015年12月16日検索

その理由として、モダニズムの台頭と資源輸入国として性格の二つが大きく考えられると我々は分析しています。モダニズムは1930年頃に西洋の建築家を中心として確立されていきましたが、その後やはり温かみのある住宅を求め欧米では定着をしませんでした。しかし、日本では前衛建築家の働きでモダニズムは現在でも大きな影響を持っています。モダニズムでは装飾を廃し、合理性と機能性を追求するのが良いとされ、直線や平面でデザインされるため、バイナルフェンスのような一種手づくり感を持つデザインとは相反する部分があります。
また資源輸入国であるがゆえ、アルミや鉄などはより少ない量で大きさや強度を出すために線の細いデザインが多く作られていったという背景が先の話を後押ししています。ここで問題にしたいのが、欧米の温かいデザインに憧れて輸入住宅や洋風なお家を建てても外構は日本スタイルのままという住宅をよく見かけます。せっかくならば外構ではバイナルも検討に入れて本物を感じ取って頂きたいと思います。